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骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは

骨盤臓器脱(Pelvic Organ Prolapse:POP)は、骨盤の底で子宮、膀胱、直腸などの臓器を支えている筋肉や靭帯(骨盤底筋群)が、加齢、出産、閉経に伴う女性ホルモンの低下、あるいは慢性的な腹圧(肥満、便秘、重いものを持つ習慣など)によって緩み、臓器が腟口から体外へ下がってきてしまう疾患の総称です。

下がる臓器によって「膀胱瘤(膀胱が下がる)」「子宮脱(子宮が下がる)」「直腸瘤(直腸が下がる)」などに分類され、これらが複合して起こることも少なくありません。 主な症状には、股の間に何かが挟まっているような違和感や不快感(下垂感・球状物触知)、夕方になると症状が悪化する下腹部の引っ張られるような重みなどがあります。また、排尿が困難になる、尿が漏れる(尿失禁)、排便がすっきりしないといった尿路・消化器症状を伴うことが多く、QOL(生活の質)を著しく低下させる大きな原因となります。

受診の目安

  • 股の間にピンポン玉のようなものが触れる、あるいは挟まっている感じがある
  • 夕方や、長く歩いたあとに下腹部の重だるさや違和感が強くなる
  • 入浴時などに、股から柔らかな組織が飛び出しているのに気づいた
  • 排尿や排便がスムーズにいかず、手で押さえないと出にくいことがある
  • 排尿後もすっきりせず、残尿感や頻尿が続いている
  • 以前に比べて、下着の摩擦による出血や炎症が起きやすくなった

当院での診察内容

臓器の下垂度合いと、それに伴う機能障害を正確に把握するため、以下の検査を実施します。

  • 視診・内診(怒責診): 腹圧をかけた状態で、どの臓器がどの程度下垂しているかを医学的指標(POP-Q分類など)に基づき評価します。
  • 経腟・経会陰超音波検査(エコー): 骨盤底筋の損傷や、膀胱・直腸の形態変化、残尿の有無を非侵襲的に確認します。
  • 尿流測定・残尿測定: 臓器の下垂が排尿機能に与えている影響(尿の勢いや出し切り具合)を客観的に測定します。

当院の治療について

生活習慣の最適化

骨盤底への負担を減らすための体重管理、排便コントロール(便秘改善)などを行います。

骨盤底筋リハビリテーション

軽症〜中等症の場合、骨盤底筋体操の指導を行います。実際に超音波にて正しく行うことができているか、視覚的な確認も可能です(超音波下骨盤底筋指導は保険外診療になります)。

超音波ガイド下骨盤底筋評価について詳細はこちら

ペッサリー療法

腟内にリング状の器具を挿入し、物理的に臓器を支えることで、症状を改善します。3-6ヶ月ごとに受診いただく交換式のリング(保険診療)とご自身で自己着脱していただくペッサリーリング(保険外診療)の両方を取り扱っておりますので、ご自身のライフスタイルに合ったものを提案させていただきます。

ペッサリー外来について詳細はこちら

高強度テスラ磁気刺激(スターフォーマープロ)

軽度の骨盤臓器脱に伴う違和感や尿もれを伴っている場合は、磁気刺激装置(スターフォーマープロ)によって通常の運動では鍛えることが難しい深筋層(インナーマッスル)へ磁気パルスを与え、骨盤底筋の緩みの改善と尿もれ改善効果が期待できます。スターフォーマープロは保険外診療になります。

スターフォーマープロについての詳細はこちら

手術療法について

保存的療法での改善が困難な場合や根本解決を希望される場合は、最適な手術時期を検討し、専門施設へのスムーズな紹介を行います。
骨盤臓器脱の手術にはいくつか種類があり、その患者さんの持病や生活背景などによって適した術式を選択することが大切です。

当院副院長は全国有数の施設にて骨盤臓器脱および尿もれの手術を研鑽し、現在も提携の大学病院で手術および手術指導を行なっております。ご希望がございましたら副院長による執刀も可能ですのでご相談ください。

副院長note記事骨盤臓器脱の治療(手術療法について)

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